まな先生解説
こころ質問
すい要点整理
補足
対象は大雨・洪水・土砂災害です。この記事の「ガイドライン」は、内閣府「避難情報に関するガイドライン」2026年3月改定版(PDF)を指します。ページ番号はPDFに印刷されたページ番号です(PDFのページ順と同じ。2026年10月6日に原本で照合)。
結論:避難のタイミングはいつ?レベル3で動き始め、レベル4までに終える
- 平時:ハザードマップの4項目を調べ、「行くか留まるか」と避難先を決める
- レベル2〜3:情報を確認する。時間がかかる人がいる家庭は移動を始める
- レベル4まで:家を出る「立退き避難」を終える。外がすでに危ないときは上の階へ
危険警報とは?2026年5月からの新しい情報と避難情報の関係

情報名に警戒レベルの数字が付いた
| 警戒レベル | 気象庁などの情報(例) | 市町村の避難情報 | とる行動の目安 |
|---|---|---|---|
| 5 | 特別警報(例:氾濫特別警報) | 緊急安全確保(必ず出るとは限らない) | 命の危険。直ちに安全確保 |
| 4 | 危険警報(例:土砂災害危険警報) | 避難指示 | 危険な場所から全員避難 |
| 3 | 警報(例:大雨警報) | 高齢者等避難 | 危険な場所から高齢者等は避難 |
| 2 | 注意報(例:大雨注意報) | なし(気象庁などが発表) | ハザードマップで避難先や経路を再確認 |
注意
表2のとおり避難指示は市町村長が出すため、危険警報と同時に出るとは限りません。この記事では、どちらか早いほうを合図に動くことをおすすめします(公的な基準ではなく、この記事の提案です)。
避難所と避難場所の違い
始める前の準備:避難タイミング事前決定シートを作る
- 浸水深・浸水継続時間:想定される水の深さと、水が引くまでの時間
- 家屋倒壊等氾濫想定区域:ガイドライン(17ページ)の定義では、家屋の倒壊・流失をもたらすような、堤防決壊に伴う激しい氾濫流や河岸侵食が起きると想定される区域
- 土砂災害警戒区域:急傾斜地の崩壊(がけ崩れ)・土石流・地すべりのおそれがある区域
注意
同サイトのよくある質問によると、色のない場所はデータが整っていないだけの場合もあります。市町村のハザードマップでも確かめてください。
| 項目 | 確認すること | 記入欄 | 確認日 |
|---|---|---|---|
| ① | 4項目(浸水深と寝室の階/浸水継続時間/家屋倒壊区域/土砂区域) | _m・_階/_時間/はい・いいえ/はい・いいえ | _月_日 |
| ② | 災害の種類ごとの最寄りの指定緊急避難場所と指定避難所 | 名称 | _月_日 |
| ③ | 避難所以外の避難先(親戚・知人宅、ホテル)と連絡先 | 名前・電話 | _月_日 |
| ④ | 避難先まで歩く時間(実際に歩いて測る) | _分 | _月_日 |
| ⑤ | 親の個別避難計画があるか(自治体に確認) | ある・ない・確認中 | _月_日 |
| ⑥ | キキクル通知・自治体アプリの設定 | アプリ名 | _月_日 |
手順:避難所に行くべきか在宅避難にするか、判断のしかた
ステップ1:判定チャートで「行くか留まるか」を決める
- Q1:家屋倒壊等氾濫想定区域、または土砂災害警戒区域に入っている?
- はい → 立退き避難
- Q2:想定浸水深が寝室の床の高さを超える(浸水しない部屋がない)?
- はい → 立退き避難
- Q3:浸水継続時間が3日以上、または備蓄が3日分未満?
- はい → 立退き避難
- Q4:浸水しない階まで自力で上がれない家族がいる?
- はい → レベル3で立退き避難を始める
- いいえ → 在宅のまま上の階へ(屋内安全確保)
- 最後の分岐:外の道がすでに冠水し、足元が見えない?
- はい → 立退き判定でも外へ出ず、上の階など今いる場所より安全なところへ
注意
Q1・Q2はガイドラインの条件です。Q3の「3日」とQ4は、条件③を判断しやすくするためのこの記事の目安で、公的な基準ではありません。ガイドライン(10ページ)は、対象区域の外なら一切避難しなくてよいわけではないとしています。持病や介護の状況によっては、もっと早く動く必要があります。
ステップ2:世帯のタイプ別に、どのレベルで何をするか決める
| レベル | 一人暮らし | 子育て世帯 | 高齢の親(同居) | 高齢の親(遠方) |
|---|---|---|---|---|
| 2 | チャートの結果と避難先を見直す | 着替え・ミルク・おむつを持ち出し袋へ | 常備薬・お薬手帳・杖をまとめる | 電話でレベル3の移動先を確認 |
| 3 | 立退き判定なら移動を始めてよい。在宅判定なら上の階へ | 乳幼児連れで立退き判定なら明るいうちに出発 | 立退き判定なら出発 | 電話で移動先と到着連絡の時刻を決める |
| 4 | 避難を終える。在宅判定なら上の階へ | 避難を終える。在宅判定なら上の階へ | 間に合わなければ上の階など、より安全な場所へ | 連絡がなければ電話。つながらなければ近所の人や自治体へ |
警戒レベル3で動くのはだれ?
つまずきやすいポイントと対処法
- 避難所への避難が確認された人数は、避難勧告等の対象人数の約0.5%(ほかの場所への避難は把握が難しいと注記)
- 広島市の土砂災害警戒区域などの住民アンケートでは、上の階への移動を含めても「避難した」は22.1%
- 倉敷市真備地区の被災者アンケートで、避難しなかった理由で最も多かったのは「これまで災害を経験したことはなかったから」
- NHKの被災地アンケート(広島・岡山・愛媛)では、最初の避難のきっかけは「周辺環境の悪化」が33.5%で最多
- 同じアンケートで、「消防や警察、近所の人、家族や親族の呼びかけ」をきっかけに避難した人は31.8%(防災無線は7.4%、テレビ・ラジオは4.5%)
| つまずき | 前もってできる対処 |
|---|---|
| 自宅は安全だと思い込む | チャートで条件を確かめる。Q1に当てはまれば上の階があっても家を出る |
| 過去に被害がなかったから大丈夫と思う | 経験ではなくハザードマップの想定で判断する |
| 周りが浸水し始めてから動く | 「レベル3で出る」という家族の約束を優先する |
| 情報だけでは動けない | 家族や近所から電話する役を決める |
効率化・応用のコツ:通知と連絡ルールで迷う時間を減らす
通知は2つ以上の方法で受け取る
- 自治体の防災アプリや防災メール
- 民間事業者の「キキクル通知サービス」
- 防災行政無線
注意点・リスク:外が冠水していたら外へ出ない判断も
水の深さで「出ない」と決める
「行政が迎えに来てくれる」前提は危うい
- 作成率が2割以下の市町村は911団体(52.3%)
- そのうち作成率1%以下の市町村は217団体(12.5%)
具体例・ケーススタディ:3つの世帯で判定してみる
ケース1:一人暮らし・マンション5階
- 条件:想定浸水深0.5〜3m、家屋倒壊等氾濫想定区域の外、浸水継続時間1日未満、備蓄4日分
- 判定:Q1〜Q4すべて「いいえ」 → 屋内安全確保。同じマンションでも1階ならQ2で「はい」
ケース2:子育て世帯・木造2階建て
- 条件:想定浸水深3〜5m、寝室は2階、未就学児2人
- 判定:Q2で「はい」 → 立退き避難(「川の防災情報」では、2.0〜5.0mは「2階の軒下まで浸水する」目安)
- 動き方:レベル3で、明るいうちに想定区域の外の祖父母宅へ
ケース3:離れて暮らす80代の親・平屋・土砂災害警戒区域
- 条件:平屋、土砂災害警戒区域の中、避難場所まで歩いて35分
- 判定:Q1で「はい」 → 立退き避難。子はレベル2で電話して近所の親戚宅に行けるか確認し、レベル3で出発してもらう
まとめ:今日やることは3つ
最終確認日:2026年10月6日(制度や数値は変わることがあります。最新の情報は各出典元で確認してください)




