ハザードマップの見方・確認方法|自宅リスクを10分で調べる5手順
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ハザードマップの見方・確認方法|自宅リスクを10分で調べる5手順

自宅や実家の災害リスクは、国土交通省の重ねるハザードマップで住所を検索すれば、約10分で確認できます。特別な知識や費用は不要です。本記事では、画面の開き方から浸水深の色の読み方、自治体版マップとの使い分け、高齢の親や家族との共有方法までを5つの手順で解説します。読み終えたその場で、自宅のリスク確認まで完了できる構成です。

結論:ハザードマップの確認は5つの手順で完了します

ハザードマップの確認は、①住所検索、②色の確認、③避難先の確認、④家族との共有、⑤年1回の見直しの5手順です。

全体の流れと所要時間の目安は次のとおりです。

手順やること使うもの目安時間
1重ねるハザードマップで住所を検索スマホまたはPC2分
2洪水・土砂災害などの色を災害別に確認同上5分
3わがまちハザードマップで避難場所を確認同上3分
4結果を保存し家族と共有・避難先を決めるスクリーンショット15分
5年1回+引越し・マップ改定時に見直すカレンダー登録5分
ポイント

まず手順1〜3だけでも今日中に済ませるのがおすすめです。リスクの有無が分かるだけで、備蓄や避難の優先順位を具体的に決められるようになります。

そもそもハザードマップとは

そもそもハザードマップとは

ハザードマップとは、洪水や土砂災害などの被害想定区域と避難場所を地図に示した資料で、市区町村が作成・公表しています。

水防法や土砂災害防止法などの法律に基づき、国や都道府県が公表する被害想定をもとに各市区町村が作成しています。主な種類は次のとおりです。

種類分かること主な確認先
洪水川の氾濫による浸水の深さ・範囲重ねるハザードマップ
内水下水道や側溝があふれる浸水自治体版が中心
土砂災害崖崩れ・土石流などの警戒区域重ねるハザードマップ
高潮・津波海水による浸水の深さ・範囲重ねるハザードマップ
地震・液状化揺れやすさ・液状化のしやすさ自治体版・都道府県

確認の入口として使いやすいのが、国土交通省のハザードマップポータルサイトです。全国の情報を1つの地図に重ねて見られる重ねるハザードマップと、各市区町村の公式マップへ移動できる「わがまちハザードマップ」の2本立てになっています。

補足

紙のハザードマップは市区町村の窓口(防災担当課など)で無料配布されているほか、広報誌と一緒に全戸配布されている地域もあります。スマホが苦手な家族には紙版が向いています。

始める前の準備・必要なもの

必要なのはスマホかパソコンと、調べたい場所の住所だけです。利用は無料で、1か所あたり10分ほどで確認できます。

事前に次のものを用意すると、途中で止まらずに進められます。

  • スマホまたはパソコン(アプリのインストールは不要です)
  • 調べたい場所の住所リスト:自宅・職場・学校・実家など
  • メモまたはスマホのメモアプリ(浸水深・避難先を記録します)
  • あれば、自治体から配布された紙のハザードマップ
ポイント

住所は自宅だけでなく、家族が日中いる場所(職場・学校・保育園)と高齢の親の家も含めてリスト化してください。災害は在宅時に起こるとは限りません。

手順を順番に詳しく解説

国土交通省の重ねるハザードマップで住所を検索し、洪水、土砂災害、高潮・津波の順に切り替えて色を確認します。

  1. 重ねるハザードマップを開く:検索エンジンで「重ねるハザードマップ」と検索し、国土交通省ハザードマップポータルサイト(disaportal.gsi.go.jp)を開きます。
  2. 住所を入力する:画面の検索窓に調べたい住所を入力すると、その地点へ地図が移動します。
  3. 洪水を表示する:災害種別から「洪水」を選ぶと、想定される浸水の深さが色で表示されます。色が濃いほど深く浸水する想定です。
  4. 浸水の深さを読み取る:下の表を目安に、自宅の位置の色が示す深さと行動の目安を確認します。
  5. 浸水継続時間と家屋倒壊等氾濫想定区域も見る:洪水のメニュー内で表示を切り替えると、水が引くまでの時間の想定や、家屋の流失・倒壊のおそれがある区域も確認できます。
  6. 土砂災害・高潮・津波に切り替える:土砂災害では黄色の「警戒区域」と赤色の「特別警戒区域」が表示されます。沿岸部や河口の近くでは高潮・津波も確認します。
  7. わがまちハザードマップで避難場所を確認する:ポータルサイトから自分の市区町村を選び、自治体版マップで指定緊急避難場所と避難ルートを確認します。内水氾濫は自治体版にしか載っていないことが多い点に注意してください。

浸水深の色は、深くなるほど黄色系からオレンジ・赤・紫系へと濃くなります。深さのイメージは次のとおりです。

想定浸水深実際のイメージ行動の目安
0.5m未満大人の膝程度。床下〜床上浸水自宅上階への移動で対応できる場合が多い
0.5〜3m1階の軒下近くまで水没2階以上への避難、または立退き避難
3〜5m2階の軒下近くまで水没原則として立退き避難
5m以上2階以上も水没するおそれ早めの立退き避難が必要
注意

立退き避難とは、自宅を離れて避難場所や安全な親戚・知人宅へ移動することです。上の目安は一般的な整理であり、浸水継続時間・家族構成・建物の構造によって最適な行動は変わります。実際の判断は自治体の避難情報に従ってください。

つまずきやすいポイントと対処法

つまずきやすいのは「色がなくて安心してしまう」「凡例が読めない」「自治体版と情報が違う」の3点で、いずれも対処できます。

つまずき原因対処法
自宅に色がなく安心してしまう内水・地震など別の災害を未確認災害種別をすべて切り替えて確認する
色の意味が分からない凡例を開いていない画面の凡例ボタンで浸水深との対応を見る
自治体版と国のマップで表示が違う更新時期や想定条件の差新しい方を基準に、両方に目を通す
高齢の親が自分で確認できないスマホ操作が難しい家族が代わりに確認し、紙版に印をつけて渡す
避難場所が遠く感じて諦める徒歩ルートを未確認実際に歩いて所要時間を測り、避難先を複数持つ
補足

地図が真っ白でもリスクがゼロという意味ではありません。洪水の浸水想定は主に大きな河川の氾濫を対象としており、小さな水路の氾濫や内水浸水は別途、自治体版マップでの確認が必要とされています。

効率化・応用のコツ

確認結果はスクリーンショットで保存し、警戒レベルと結びつけて「いつ・どこへ避難するか」まで決めると実用度が上がります。

  • 結果を保存する:自宅・実家など各地点の画面をスクリーンショットし、家族のグループチャットで共有します。印刷して防災用品と一緒に保管するのも有効です。
  • 警戒レベルと結びつける:避難のタイミングは、国が定める5段階の警戒レベルを基準に決めます。
警戒レベル情報取るべき行動
3高齢者等避難高齢者・乳幼児・障害のある方と支援者は避難開始
4避難指示危険な場所から全員避難
5緊急安全確保すでに災害が発生・切迫。命を守る最善の行動
  • マイ・タイムラインを作る:台風接近の3日前から当日までの行動(備蓄確認→持ち出し袋の準備→レベル3で実家へ連絡→レベル4までに避難完了)を時系列で書き出す方法で、国土交通省も作成を推奨しています。
  • 住まい選びに活用する:2020年8月から、不動産取引の重要事項説明では水害ハザードマップ上の物件位置の説明が義務化されています。引越しや購入の前に自分でも確認しておくと判断材料になります。
ポイント

警戒レベル4を待たず、レベル3の時点で高齢の親の避難を開始できるよう、誰が電話するか・誰が迎えに行くかまで決めておくと、当日の迷いが減ります。

注意点・リスク

ハザードマップは想定に基づく資料であり、想定を超える災害や色のない場所での被害も起こり得るとされています。

  • 想定には前提条件があります:現在の洪水浸水想定の多くは「想定最大規模」(おおむね1000年に1回程度の降雨)を前提としていますが、自然現象が必ずこの想定内に収まるとは限りません。
  • マップは更新されます:河川の想定見直しや警戒区域の追加指定で内容が変わるため、年1回の再確認と引越し時の確認を習慣にしてください。
  • 避難所は災害の種類ごとに使えるかが異なります:洪水時は開設されるが土砂災害時は使えない、といった施設があります。自治体版マップの凡例で災害別の対応を確認してください。
  • 地震・液状化は別のマップです:揺れやすさや液状化のリスクは洪水マップには表示されません。自治体や都道府県が公表する地震関連のマップを別途確認する必要があります。
注意

過去の水害では、ハザードマップの想定区域とほぼ重なる範囲で浸水が発生した事例が報告されている一方、想定区域の外で被害が出た事例もあります。「色がない=避難不要」と決めつけず、気象情報と自治体の避難情報を優先して行動してください。

具体例・ケーススタディ

川沿いのマンション、高齢の親の戸建て、色のつかない単身世帯の3ケースで、結果の読み方と行動の決め方を紹介します。

ケース1:川沿いのマンション3階に住む4人家族 確認結果は浸水想定3〜5m、浸水継続時間は3日以上でした。3階のため浸水自体は免れる可能性がありますが、水が引くまで数日間、電気・水道・トイレが使えないおそれがあります。この家庭では、在宅避難に備えて飲料水と簡易トイレを3日分以上備蓄しつつ、台風の進路予想に入った時点で市外の親戚宅へ移動する方針を決めました。

ケース2:土砂災害警戒区域にある高齢の親の実家 実家の裏山側が黄色(警戒区域)、一部が赤色(特別警戒区域)にかかっていました。親はスマホ操作が難しいため、子ども側で紙のマップに自宅と避難所への経路を書き込んで渡し、警戒レベル3(高齢者等避難)が出たら子どもが電話して避難を促す取り決めにしました。避難先は小学校に加えて、区域外の知人宅も候補にしています。

ケース3:色のつかない地域で一人暮らしの会社員 自宅には洪水・土砂災害の色がつきませんでしたが、通勤経路の途中に浸水想定0.5〜3mの区間があると分かりました。大雨のときは無理に帰宅せず職場周辺に留まる、退勤前に道路の冠水情報を確認する、という行動ルールを決めました。あわせて内水と地震のマップも自治体サイトで確認しています。

まとめ

同じ確認結果でも、住まいの階数・家族構成・地域のリスクによって取るべき行動は変わります。自分の状況に当てはめて「いつ・誰が・どこへ」を具体的に決めることが、マップ確認のゴールです。

まとめ:今日10分の確認から始めましょう

ハザードマップの確認は、重ねるハザードマップでの住所検索から始めて5手順で完了します。要点は次の3つです。

  • 洪水だけでなく、土砂災害・内水・高潮・地震まで災害種別を切り替えて確認する
  • 色がない場所もリスクゼロではないため、気象情報と避難情報を優先して判断する
  • 結果は家族と共有し、警戒レベルに応じた行動と年1回の見直しまで決めておく
まとめ

まずはこの記事を開いたまま、自宅の住所を検索するところから始めてみてください。10分の確認が、いざというときの避難判断を支えます。

よくある質問

Q1. ハザードマップの確認にお金はかかりますか? かかりません。国のポータルサイトも自治体版も無料で利用でき、紙版も市区町村の窓口で無料配布されています。

Q2. 自宅に色がついていなければ安全と考えてよいですか? いいえ、色がなくても安全とは言い切れないとされています。内水氾濫や地震など別のマップの確認が必要なほか、想定を超える災害の可能性も残ります。

Q3. 紙のハザードマップはどこでもらえますか? 市区町村の防災担当課や支所の窓口で入手できます。自治体によっては郵送対応や、公式サイトからのPDFダウンロードも可能です。

Q4. どのくらいの頻度で見直せばよいですか? 年1回の確認が目安です。加えて、引越しをしたときと、河川の浸水想定の更新が報じられたときは、その都度確認してください。

Q5. 賃貸住まいでも確認する意味はありますか? あります。2020年8月から賃貸契約時にも水害リスクの説明が義務化されており、住み替えの判断材料にも日々の避難計画にも役立ちます。

補足

地域ごとの詳しい避難計画や、高齢者・障害のある方など要配慮者の個別支援については、お住まいの市区町村の防災担当課への相談が確実です。本記事は一般的な情報の整理であり、実際の避難行動は自治体の最新情報に従ってください。

最終確認日:2026年7月12日

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