災害用伝言ダイヤルの使い方|171は1と2を押すだけ・家族の準備3つ
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災害用伝言ダイヤルの使い方|171は1と2を押すだけ・家族の準備3つ

災害用伝言ダイヤル(171)の使い方は、「171に電話して、1で録音、2で再生」の2択を覚えるだけです。難しい登録や申し込みは不要で、固定電話・携帯電話・公衆電話のどれからでも利用できます。ただし本番で確実に使うには、「どの電話番号あてに伝言を残すか」を家族で1つに決めておくことと、毎月1日・15日などの体験利用日に一度練習しておくことが欠かせません。この記事では、NTT東日本・西日本や総務省の一次情報をもとに、171の具体的な操作手順、つながらないときの原因の見分け方、高齢の親や一人暮らしなどケース別の備え方までを順番に解説します。

結論:171は「1で録音・2で再生」、まず家族で登録番号を1つ決めます

災害用伝言ダイヤルは171に発信し、1で録音、2で再生、家族で決めた電話番号を入力すれば使えます。操作自体は30秒ほどで終わるため、準備の中心は「番号決め」と「練習」です。

最初にやるべきことは次の3つです。

  1. 登録番号を1つ決める: 家族全員が同じ番号あてに録音・再生します。自宅の固定電話番号か、代表者の携帯電話番号を「わが家の伝言番号」として決めます。
  2. 操作手順を覚える: 録音は「171→1→登録番号」、再生は「171→2→登録番号」。この2行を防災カードに書いて財布に入れます。
  3. 体験利用日に練習する: 毎月1日・15日などに実際に発信して、家族全員が一度は録音・再生を体験します。
ポイント

171は「どの番号あてに伝言を残すか」を家族で共有していないと、お互いに別の番号へ録音してしまい伝言がすれ違います。番号の統一が事前準備の9割です。

災害用伝言ダイヤル(171)とは何か?いつ使えるのか?

災害用伝言ダイヤル(171)とは何か?いつ使えるのか?

171はNTT東日本・西日本が大規模災害時に開設する「声の伝言板」で、録音は1伝言30秒までです。平常時は利用できず、開設されると報道やNTTの公式サイトで告知されます。

提供が始まる条件

震度6弱以上の地震などで電話がつながりにくくなると開設されます。NTT東日本・西日本によると、171は阪神・淡路大震災を教訓に1998年3月に始まったサービスで、地震や噴火などの災害で被災地への通話が急増し、つながりにくい状態になった場合に提供が開始されるとされています。開設の有無はテレビ・ラジオ・NTTの公式サイトで案内されます。

基本仕様(録音時間・件数・保存期間)

録音は1伝言30秒以内、1つの番号に20伝言まで残せます。NTT東日本・西日本の案内によると、主な仕様は次のとおりです(2026年時点)。

項目内容
録音時間1伝言あたり30秒以内
伝言の件数1電話番号あたり最大20伝言
保存期間その災害での提供終了まで
登録できる番号固定電話・携帯電話・050のIP電話の番号
利用できる電話固定電話・携帯電話・公衆電話など

2016年3月の改定で、携帯電話番号あての伝言も残せるようになり、保存期間も従来の48時間から「提供終了まで」に延長されたとされています。固定電話がない家庭でも使えます。

料金はかかるのか

伝言の録音・再生の利用料は無料で、NTT東西の固定電話からの通話料も無料です。携帯電話から発信する場合の通話料は、契約している携帯電話会社の案内で確認するようにとされています。公衆電話からも利用でき、災害時には公衆電話の無料措置が取られる場合があります。

補足

文字で安否を残せるインターネット版「災害用伝言板(web171)」もあり、171と連携しています。詳しくは後述の手順の節で説明します。

なぜ災害時に電話がつながらなくなるのか?

災害直後は安否確認の通話が平常時の50〜60倍に集中し、通信規制でつながりにくくなるためです。電話網が壊れたのではなく、「道路の大渋滞」と同じ状態が起きています。

通話の集中(輻輳)と発信規制

原因の中心は、被災地に向かう通話の爆発的な集中です。総務省の資料(2011年)によると、東日本大震災の直後には音声通話が平常時の最大50〜60倍に達し、通信各社は交換機のダウンを防ぐために最大70〜95%の発信規制を実施したとされています。規制中は発信しても「ただいま大変混み合っています」等のアナウンスが流れ、かけ直しても状況は変わりにくいです。

停電・基地局の被害

停電が長引くと、携帯電話の基地局が停波して圏外になることがあります。基地局の非常用電源には限りがあり、また光回線を使うひかり電話などは宅内機器が停電すると通話できません。この場合は輻輳とは別の原因なので、対処法も変わります。

音声通話とデータ通信の違い

音声通話が規制されていても、LINEやSNSなどのデータ通信は比較的つながりやすい傾向があるとされています。171は音声網の混雑を避けて伝言を蓄積する仕組みのため、通話規制中でも利用しやすいよう設計されています。

まとめ

つながらない主因は「輻輳+発信規制」と「停電・基地局被害」の2系統です。リダイヤルの連打では解決しないため、171やデータ通信に切り替える判断が重要です。

つながらない・使えない原因の見分け方

発信時の音や画面表示を確認すると、輻輳・停電・端末側の問題をある程度切り分けられます。原因によって「待つべきか、手段を変えるべきか」が変わります。

症状考えられる原因取るべき行動
「混み合っています」のアナウンス輻輳・発信規制171やweb171、SNSに切り替える
呼び出し音は鳴るが出ない相手が電話に出られない状況171に伝言を残す
圏外表示のまま基地局の停波・電波障害安全な範囲で移動する/公衆電話を使う
固定電話が無音停電(ひかり電話等)・回線断携帯や公衆電話から171を使う
171にかけてもガイダンスが流れない171が未開設の可能性NTT公式サイトや報道で開設状況を確認
注意

171は災害時のみ開設されるため、平常時にかけても利用できません。「かけたのに使えない=故障」ではなく、開設されているかどうかをまず確認してください。開設状況はNTT東日本・西日本の公式サイトで案内されます。

災害用伝言ダイヤル(171)の使い方|録音と再生の手順

録音は「171→1→相手の番号」、再生は「171→2→相手の番号」の順に押すだけで完了します。音声ガイダンスが流れるので、落ち着いて指示に従えば迷いません。

伝言を録音する手順(被災した側)

  1. 「171」に発信します。
  2. ガイダンスが流れたら「1」を押します(暗証番号を付ける場合は「3」)。
  3. 家族で決めた登録番号を市外局番から入力します(携帯番号の場合は090などの先頭から)。
  4. ガイダンスに従い、30秒以内で伝言を録音します。
  5. 録音が終わったら、ガイダンスに従って通話を終了します。

30秒は意外と短いため、「名前・無事かどうか・今いる場所・次の行動」の順で話すと必要な情報が収まります。例:「山田花子です。無事です。自宅は被害がありますが、家族3人で○○小学校に避難しています。また明日の朝に伝言を入れます。」

伝言を聞く手順(安否を確認する側)

  1. 「171」に発信します。
  2. ガイダンスが流れたら「2」を押します(暗証番号付きの伝言は「4」)。
  3. 安否を知りたい相手の登録番号を入力します。
  4. 新しい伝言から順に再生されます。必要なら自分の伝言も追加で録音します。

暗証番号を使う場合(3と4)

プライバシーを守りたい場合は、4桁の暗証番号付きで録音(3)・再生(4)ができます。ただし、家族全員が暗証番号を知らないと再生できません。高齢の親がいる家庭では覚える負担が増えるため、暗証番号なしの運用も現実的な選択肢です。使う場合は防災カードに4桁を明記しておきます。

web171(文字版)との使い分け

インターネット版のweb171では、文字の伝言(1伝言あたり全角100文字までとされています)を登録・確認できます。NTT東日本・西日本によると、171とweb171は2016年3月から連携しており、電話とインターネットのどちらからでも相手の安否情報にたどり着きやすくなっています。スマホを使える家族はweb171、電話しか使えない高齢の親は171、と役割分担すると確実です。

ポイント

録音する側は「いつ・どこで・次にどう動くか」まで話すのがコツです。聞く側が、次の伝言を待つべきか迎えに行くべきかを判断できます。

ケース別の対処|高齢の親・一人暮らし・共働き家庭

家庭の形によって決めるべき登録番号と練習方法が変わるため、事前にルールを紙で共有しておきます。それぞれの落とし穴を押さえておくと本番で機能します。

離れて暮らす高齢の親がいる場合

登録番号は「実家の固定電話番号」に統一するのが分かりやすいです。親側の操作が「171→1→自宅の電話番号」だけで済むように、押す順番を大きな字で書いたカードを電話機の横に貼っておきます。スマホ操作が不安な親でも、固定電話や公衆電話から使える171は相性が良い手段です。帰省時に体験利用日を使って一緒に練習しておくと、本番での成功率が大きく上がります。

一人暮らしの場合

自分の携帯電話番号を登録番号にして、実家側と共有します。「災害が起きたら○○(自分の携帯番号)あてに171で伝言を入れる・聞く」というルールを、家族LINEなどに文章として残しておきます。自分が録音する余裕がない状況でも、家族側から「無事なら伝言を入れて」というメッセージを残せるため、双方向で使えることも伝えておくと安心につながります。

子どもがいる共働き家庭

父母どちらの番号に統一するかを決め、学校の引き渡しルールと併用します。小学生に171の操作をさせる前提ではなく、「親同士の連絡手段」と位置づけ、子どもの引き取りは学校の引き渡し訓練のルールに従うのが現実的です。決めた番号は子どもの防災カードにも書いておきます。

固定電話がない家庭

2016年3月以降は携帯電話番号あてでも伝言を残せるため、固定電話は必須ではありません。代表者の携帯番号を1つ決めて登録番号にします。ただし携帯番号は機種変更や解約で変わる可能性があるため、番号を変えたら防災カードも更新する、という運用ルールをセットにしておきます。

注意

地域や家庭の事情で最適解は変わります。自治体によっては独自の安否確認手段や避難ルールを定めている場合があるため、お住まいの自治体の防災情報も併せて確認してください。

予防・再発防止のコツ|毎月1日と15日に体験利用で練習する

171は毎月1日・15日などの体験利用日に実際の操作を練習でき、年に数回の家族訓練で定着します。「知っている」と「使える」の差を埋めるのが体験利用です。

体験利用できる日

体験利用は毎月2回以上あり、追加の申し込みは不要です。NTT東日本・西日本は、次の期間に171とweb171の体験利用を提供しているとされています。

体験利用期間日時
毎月1日・15日0時〜24時
正月三が日1月1日0時〜1月3日24時
防災週間8月30日9時〜9月5日17時
防災とボランティア週間1月15日9時〜1月21日17時

家族訓練の進め方

おすすめは防災週間(9月1日前後)と防災とボランティア週間(1月17日前後)の年2回、家族全員で録音→再生を一巡することです。

  1. 事前に家族LINE等で「今日の20時に171訓練」と告知します。
  2. 代表者が登録番号あてに伝言を録音します。
  3. 家族全員がそれぞれ再生し、聞けたら「聞けた」と返信します。
  4. 詰まった人がいれば、その場で手順カードを見直します。

防災カードに書いておく内容

最低限、次の4点を書いて財布や電話機の横に置きます。

  • 登録番号(わが家の伝言番号)
  • 録音「171→1→番号」/再生「171→2→番号」
  • 家族の集合場所(第1・第2避難先)
  • 暗証番号を使う場合はその4桁
ポイント

体験利用は「操作の練習」と「家族ルールの点検」を兼ねた機会です。引っ越し・番号変更・子どもの進学のたびに、登録番号と避難先を見直してください。

専門家・公的情報の見解

総務省とNTT東日本・西日本は、災害直後の音声通話を控え、171やSNSなど複数手段を併用することを推奨しています。1つの手段に依存しないことが、公的機関に共通する考え方です。

総務省は、災害時には安否確認の電話が集中してつながりにくくなるため、災害用伝言サービスの使い方を平時から確認しておくよう呼びかけています。

「災害時は、安否確認などの通話が急増し、電話がつながりにくい状況が発生します。災害用伝言サービスの利用方法を平時から確認しておきましょう」(総務省の災害時の安否確認に関する案内の趣旨要約)

また、通信各社や報道機関の安否情報をまとめて検索できる「J-anpi」のような横断サービスも提供されており、171・web171・携帯各社の災害用伝言板に登録された情報を一括で探せるとされています。自治体の防災アプリや内閣府の防災情報と合わせて、「声の171・文字のweb171・SNS」の3層で備えるのが現実的です。

補足

携帯各社(NTTドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル)も大規模災害時に「災害用伝言板」を開設します。使い方は各社で異なるため、契約している会社の案内を一度確認しておくと安心です。

やってはいけないNG対応

繰り返しの再発信や110・119への安否問い合わせは、救助活動の妨げになるため避けるべきとされています。良かれと思った行動が逆効果になるパターンを知っておきましょう。

  • リダイヤルの連打: 輻輳をさらに悪化させます。2〜3回つながらなければ171・web171・SNSへ切り替えます。
  • 110・119への安否確認電話: 緊急通報の回線が塞がり、人命救助に直結する通報が遅れるおそれがあります。安否確認には使わないでください。
  • 登録番号を決めずに各自バラバラに録音: 夫の携帯・妻の携帯・実家と分散すると、探す手間が増え20件の枠も無駄になります。
  • 30秒に情報を詰め込みすぎる・名乗らない: 早口で聞き取れない伝言は役に立ちません。名前→無事かどうか→場所→次の行動の順で簡潔に話します。
  • 本番でのぶっつけ利用: 練習なしでは音声ガイダンスの途中で戸惑いやすく、特に高齢の親には負担です。体験利用日を必ず一度使ってください。
注意

災害時の情報にはデマも混ざります。171の開設状況や避難情報は、NTT・総務省・自治体などの一次情報で確認し、SNSの伝聞だけで行動しないようにしてください。

よくある質問

携帯電話やスマホからでも171は使えますか?

使えます。スマホの電話アプリから「171」に発信すれば、固定電話と同じガイダンスで録音・再生できます。2016年3月からは携帯電話番号あての伝言も残せるため、固定電話がない家庭でも問題ありません。通話料は契約している携帯電話会社の案内で確認してください。

伝言は何件まで、いつまで保存されますか?

1つの電話番号あたり最大20伝言で、その災害での提供終了まで保存されるとされています。以前は48時間で消去されていましたが、2016年3月の改定で延長されました。件数に限りがあるため、家族で録音しすぎない申し合わせも有効です。

平常時に練習でかけても大丈夫ですか?

平常時は開設されていないため使えませんが、毎月1日・15日の体験利用日なら実際に操作できます。正月三が日・防災週間・防災とボランティア週間も対象です。家族訓練はこの日に合わせて行ってください。

停電で家の電話が使えないときはどうすればよいですか?

携帯電話か公衆電話から171に発信します。ひかり電話などは停電時に使えなくなる場合がありますが、171は公衆電話からも利用でき、災害時には公衆電話が無料開放される場合もあります。近所の公衆電話の場所を平時に確認しておくと安心です。

web171と171はどちらを使うべきですか?

両方使える環境なら併用が最も確実です。171とweb171は連携しており、どちらに登録した安否情報も相互に確認しやすくなっています。スマホに慣れた家族はweb171、電話に慣れた高齢の親は171、と家庭内で役割分担するのが実用的です。

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まとめ

171の使い方は「1で録音・2で再生」の2つだけです。準備は①わが家の伝言番号を1つ決める、②防災カードに手順を書く、③次の1日か15日に家族で練習する、の3ステップで完了します。

本記事は公開時点の公的情報に基づいていますが、サービスの仕様や提供条件は変わる可能性があります。最新情報はNTT東日本・西日本の公式サイトや総務省の案内で確認し、地域ごとの避難ルールについてはお住まいの自治体の防災担当窓口にも相談してください。

最終確認日:2026年7月18日

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