ローリングストックのやり方|期限切れゼロで続く5ステップ
まな先生解説
こころ質問
すい要点整理

結論:ローリングストックのやり方は「必要量の計算」と「消費ペースの設計」で完成します

  1. 世帯タイプ別に必要量を計算する(水=3L×人数×日数 が起点)
  2. 家にある食品を棚卸しし、差分だけを買う
  3. 普段の買い物で「+1〜2個」多めに買う
  4. 賞味期限÷在庫数で「何日に1個食べるか」を決める(本記事の核)
  5. 食べた分をその週のうちに買い足す

そもそもローリングストックとは?知っている人は42.0%にとどまります

そもそもローリングストックとは?知っている人は42.0%にとどまります
できない理由割合本記事での解き方
経済的余裕がない28.4%一括購入せず月あたりの買い足し額で設計(後述の設計表)
備蓄する場所がない27.7%分散収納+世帯別の最小構成
何を買っていいかわからない27.3%人数×日数の計算式で品目と数量を確定
無駄になるのが嫌23.3%期限切れゼロ回転計算で消費ペースを固定
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比較項目ローリングストック従来型の非常食備蓄
対象食品レトルト・缶詰・乾麺など普段の食品5年保存の専用非常食が中心
初期費用小さい(普段の食費に上乗せ)まとまった出費になりやすい
賞味期限管理日常消費で自然に回転数年に一度の総入れ替えが必要
災害時の食事食べ慣れた味普段食べない味になりがち
手間買い足しの習慣づけが必要購入後は放置できる
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世帯タイプ別ローリングストック設計表:自分の人数で再計算できます

項目(計算式)①一人暮らし(自炊なし)②一人暮らし(自炊あり)③夫婦2人④子育て4人(大人2+小学生2)⑤別居の高齢親2人
推奨日数7日7日7日7日14日(要配慮者)
水(3L×人数×日数)21L21L42L84L84L
主食:米(2kg≒27食)0kg2kg(約27食)2kg×2袋2kg×2袋+乾麺2kg×1袋(おかゆ中心)
主食:パックごはん14個6個6個12個12個(+おかゆ12個)
たんぱく質:缶詰(1.29缶×人数×日数)9缶9缶18缶36缶36缶
レトルト(1.29個×人数×日数)9個9個18個36個36個(やわらか系)
カセットボンベ(6本×人数×日数÷7)6本6本12本24本24本
携帯トイレ(5回×人数×日数)35回分35回分70回分140回分140回分
月あたり買い足し目安約1,000〜1,500円約1,000〜1,500円約2,000〜3,000円約4,000〜5,000円約2,500〜3,500円
その世帯固有の追加品常温でそのまま食べられる物(レンジ不可想定)、栄養補助食品乾麺・パスタソース、冷凍野菜野菜ジュース、果物缶子どもの好きな菓子、アレルギー対応食品やわらか食・とろみ剤・プルトップ缶・常備薬2週間分
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出典:数量の基準は農林水産省 aff 2026年3月号、日数の考え方は農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」(2019年)、携帯トイレは神奈川県「携帯トイレを備蓄しましょう」(2025年)の1人1日5回目安によります。金額は一般的な小売価格からの概算です。

補足

家族構成・住居種別・ペットの有無を入力すると、その家庭に必要な1週間分の品目と数量が自動でリスト化される公的ツール「東京備蓄ナビ」を東京都が公開しています。上の表と突き合わせると精度が上がります。

ローリングストックのやり方を5ステップで順番に詳しく解説

  1. 家族が普段から食べている(=回転する)
  2. 常温で保存できる、または冷凍できる
  3. 賞味期限が2か月以上ある(缶詰・レトルトなら1〜3年が一般的)

期限切れゼロ回転計算:「古いものから食べる」を日数に翻訳します

品目在庫賞味期限計算消費ペース運用ルール例
缶詰18缶約3年(1,095日)1,095÷18約61日に1缶「2か月に1回は缶詰の日」
レトルト18個約1年(365日)365÷18約20日に1個「第2・第4日曜はレトルトの日」
パックごはん6個約8か月(240日)240÷6約40日に1個「月末はパックごはんの日」
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一人暮らし・続かない人・高齢者向け:タイプ別のつまずき対処法

ローリングストックが続かない人の5パターン

つまずき主な原因対処法
賞味期限が切れて捨てた消費ペースが数値化されていない前章の「期限÷在庫数」でカレンダーに固定
買い足しを忘れて在庫が減ったまま消費した記録が残らない食べた瞬間にスマホの共有買い物リストへ記入
置き場所がない(41.5%が指摘)1か所にまとめようとするベッド下・シンク下・押し入れへ分散収納
家族が勝手に食べ尽くすルールが共有されていない「食べてOK、ただしリストに書く」を家族ルール化
何を買えばいいか毎回迷う(47.1%)品目が固定されていない定番リストを作り、同じ商品を繰り返し買う
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※割合は農林中央金庫の調査(2024年)で挙がった実践しにくい理由です。

ローリングストック 一人暮らしの最小構成

ローリングストック 高齢者・別居の親の場合

帰省30分でできる 実家の代理ローリングストック点検リスト

  • [ ] 缶詰がすべてプルトップか(缶切り操作や握力低下への配慮)
  • [ ] 缶詰・レトルトの期限を撮影し日付をスマホにメモ(期限を「把握している」人は57.1%にとどまる/農林中央金庫2024年)
  • [ ] カセットボンベの缶底刻印から製造年を確認、7年超は交換(製造から約7年が目安/農林水産省aff・岩谷産業)
  • [ ] カセットこんろ本体が10年超なら買い替え(使用期限の目安は約10年/農林水産省aff)
  • [ ] 水が3L×人数×14日分あるか(高齢者2人なら84L/要配慮者は2週間分)
  • [ ] おかゆ・やわらか食・とろみ剤があるか(誤嚥リスクへの配慮)
  • [ ] 常備薬が2週間分の余裕を持って手元にあるか(要配慮者向けストックガイド)
  • [ ] お薬手帳のコピーとかかりつけ医情報を1ファイルにまとめる
  • [ ] 携帯トイレが5回×人数×14日分あるか(高齢者2人なら140回分/神奈川県2025年)
  • [ ] 収納が寝室・台所・押し入れなど3か所に分散しているか(1か所集中は取り出せなくなるリスク)
  • [ ] 重い水を玄関や1階など運ばずに済む場所に置いているか
  • [ ] 停電時に使う懐中電灯とラジオの電池を確認
  • [ ] 冷蔵庫の中身で何日もつか一緒に数える(全国平均5.3日、60歳以上6.1日/農林中央金庫2024年)
  • [ ] 次回帰省日をカレンダーに「棚卸しの日」として登録
  • [ ] 東京備蓄ナビ等で出した必要リストを親のスマホに共有
補足

2026年7月14日修正の防災基本計画では、住民に対し食料・飲料水に加えて携帯トイレ・簡易トイレ・トイレットペーパー等を最低3日間、推奨1週間分備えることが求められました。背景には、2025年7月のカムチャツカ半島付近の地震を受けた内閣府調査で、回答のあった指定緊急避難場所 約2万1千カ所のうち約6割が「備蓄なし」だった実態があります(内閣府/日本経済新聞)。避難場所に頼り切らない前提での家庭備蓄が、公的にも前提化しています。

注意点・リスク:食品備蓄だけで防災が完了するわけではありません

  • 持病・食事制限のある方: 腎臓病の減塩管理、糖尿病の糖質管理など、疾患によって適する備蓄食品は異なります。自己判断で選ばず、かかりつけ医や管理栄養士に相談することが推奨されます。処方薬の予備についても、お薬手帳のコピーとあわせて医師・薬剤師に相談してください
  • 乳幼児: 粉ミルクは調乳用の水と熱源が必要です。常温で使える液体ミルクの併用が選択肢になりますが、月齢や体質に合うかは事前に試してください
  • 保管環境: 缶詰・レトルトの多くは常温保存可能ですが、直射日光の当たる場所や夏場に高温になる車内・ベランダ収納は品質劣化の原因になります。表示された保存条件を守ってください
  • カセットこんろの安全: 屋内で使う際は換気し、ボンベの使用期限(製造から約7年が目安)と機器の点検を忘れずに
  • 地域差・住環境差: 豪雪地帯や離島では物流停止が長引く想定が必要です。マンション高層階では断水・エレベーター停止で水の運搬が困難になるため、水の備蓄比重を上げる判断もあり得ます。自治体のハザードマップで自宅の想定リスクを一度確認してください
注意

本記事の備蓄量はあくまで公的機関が示す一般的な目安です。災害の種類・規模・地域・家族構成によって必要な備えは変わり、断定的な「これで十分」という基準は存在しません。公的機関の最新情報を定期的に確認し、疑問があれば自治体の防災担当窓口に相談してください。

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次に読むと、この記事の判断がしやすくなります。

よくある質問

※本記事は2026年8月時点の公的情報(農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」「広報誌aff 2026年3月号」、内閣府「防災基本計画(令和8年7月14日修正)」「南海トラフ地震対策」、神奈川県、農林中央金庫・国民生活センター・パナソニック・帝国データバンクの各調査等)をもとに作成しています。最新の情報は各機関の公式サイトでご確認ください。

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