カセットコンロ 備蓄は何本?公的3ソースで最大5倍ズレる理由と逆算式
まな先生解説
こころ質問
すい要点整理
注意

本記事の本数は各機関が公表した目安・試算であり、安全を保証するものではありません。ガス機器の使用は必ずメーカーの取扱説明書に従い、保管・廃棄のルールはお住まいの自治体の案内をご確認ください。

結論:カセットコンロの備蓄は何本?——「6本」は最も安全側の上限値

想定1人・1週間4人家族・1週間
農林水産省/JGKA(安全側)約6本約24本
岩谷産業 実測試算(夏〜冬)3.2〜4.6本約12.6〜18.2本
東京ガス都市生活研究所 実測約1.2本約4.6本(推奨5本)
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なぜ公的な数字が最大5倍ズレるのか:差の正体は「沸かす水の量」

なぜ公的な数字が最大5倍ズレるのか:差の正体は「沸かす水の量」
用途沸かす水25℃10℃
レトルト惣菜+パックご飯1L141.6g(0.6本/日)179.1g(0.7本/日)
カップ麺2個分の湯1.2L59.1g(0.2本)94.5g(0.4本)
温かい飲み物250cc×2杯0.5L29.4g(0.1本)47.1g(0.2本)
洗浄殺菌用の湯1.2L(0.2本)(0.4本)
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公的3ソース徹底比較表

発行元/公表年前提の調理内容沸かす水/日想定気温原典の単位1人・1週間換算4人家族・1週間換算この数字が当てはまる人
農林水産省 食品ストックガイド(2025)前提非公開非公開非公開1人1週間 約6本約6本約24本前提が最も安全側。迷ったらここ
岩谷産業 試算(2025)レトルト惣菜+パックご飯+飲み物+洗浄用の湯約2.7L(2人)25℃/10℃大人2人1週間 6.3本/9.1本3.2〜4.6本12.6〜18.2本お湯を多用する在宅避難
東京ガス都市生活研究所(2022)1日3食の実献立実測値のみ公表非公開4人1週間 1,139.6g=約4.6本約1.2本約4.6本(推奨5本)レトルト・湯せん中心で節水調理する人
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沸かす水のリットル数から必要本数を逆算する式

[1日に沸かす水の量(L)]×[季節係数:夏49g・冬79g]×[備蓄日数]÷ 250g = 必要本数

※小数は切り上げ、さらに予備1本を加える

3パターンで実演する

  • 夏:1.5L × 49g × 7日 ÷ 250g = 2.06 → 約2本+予備1本=3本
  • 冬:1.5L × 79g × 7日 ÷ 250g = 3.32 → 約3.5本+予備1本=5本
  • 夏:5L × 49g × 7日 ÷ 250g = 6.86 → 約7本+予備で8本
  • 冬:5L × 79g × 7日 ÷ 250g = 11.06 → 約11本+予備で12本
  • 夏:2L × 49g × 7日 ÷ 250g = 2.74 → 約3本+予備で4本
  • 冬:2L × 79g × 7日 ÷ 250g = 4.42 → 約4.5本+予備で6本

水の備蓄量が本数の上限を決める

補足

「カセットボンベ 冬 何本」への答えは、この式の係数で説明できます。JGKAは「寒い季節は真夏と比べて1.5倍程度必要」としており、49g→79gという実測比(約1.6倍)ともおおむね一致します。冬の停電を想定するなら、夏の計算結果に1.5〜1.6を掛けてください。

買い足す前の5分点検リスト——増やす順番を間違えない

  • 底面の製造年を確認する。製造から10年を目安に買い替え検討(岩谷産業)
  • 圧力感知安全装置が付いているか確認する
  • 実際に点火して、安定した青い炎が出るか確認する
  • 〈高齢の親宅では〉帰省時に代わりに点火確認まで済ませる。10年超なら本数を足すより本体を新調するほうが効果的です
  • 缶底の数字で製造年月を確認する。缶底のアルファベットは製造年月とは無関係(岩谷産業)
  • 製造から約7年を超えたものはガス抜きして廃棄する
  • サビ・へこみ・振って異音がないか確認する
  • 〈高齢の親宅では〉古い缶が眠っていることが多いため、年式の確認と処分を代行する
  • 40℃以下を保つ(JGKA:40℃以上で安全装置が作動して使用不可、80℃以上で破裂の危険)
  • 直射日光の当たる場所・車内は不可
  • こんろの真横や上に予備缶を置かない
  • 〈高齢の親宅では〉暖房器具や日の当たる窓際に置かれていないか目視する
  • 大型鍋・鉄板・2台並べは禁止。東京都生活文化スポーツ局の調査(都内2,000人・2024年4月11日公表)では大きな調理器具の使用経験が43.0%、危害・ヒヤリハット経験が19.4%
  • 東京消防庁は、高校文化祭でこんろ2台を並べ鉄板を置いた結果ボンベが加熱・爆発し15名が負傷(重症2名・中等症4名)した事例を公表しています
  • 〈高齢の親宅では〉災害時にいきなり使わせず、帰省時に一度実際に使ってもらう
  • ガス抜きキャップの有無を確認する。近年の製品は先端の樹脂キャップを裏返してノズルに押し当てる方式が一般的です
  • 自治体の排出区分を今のうちに調べておく(区分は自治体ごとに異なります)
  • 〈高齢の親宅では〉処分方法が分からず溜め込まれやすいため、帰省時にまとめて処理する
注意

東京都の調査では、取扱説明書を「しっかり確認していない」人がこんろで61.7%、ボンベで65.7%。事故の多くは本数不足ではなく使い方に起因します。NITEによると2014〜2023年度のカセットこんろ事故91件のうち、調査完了86件の約4割が使用者の誤使用・不注意と推定されています。

カセットボンベの備蓄と消防法:家庭の数十本は規制対象ではない

  1. 自治体の火災予防条例の運用:少量危険物や可燃性ガスの貯蔵に関する運用は自治体ごとに定められています。大量に置く場合は管轄の消防署に確認するのが確実です。
  2. マンション管理規約と共用部の扱い:バルコニー・物置・共用廊下は避難経路を兼ねるため、可燃物の保管が規約で制限されている物件があります。集合住宅では法律より管理規約のほうが先に効いてきます。

増やしすぎたボンベの出口:7年ごとの全数入れ替えというコスト

  • ローリングストックで回す:鍋料理やアウトドアで日常的に使い、減った分を買い足す。JGKA調査では日常でまったく使っていない人が34.7%、災害時に役立てる自信がない人が36.4%。使い慣れていないこと自体がリスクなので、日常使用は安全訓練を兼ねます
  • 持つ本数の上限を決める:7年で使い切れない量は持たない。1人6本×家族人数を上限とし、それ以上は水や食料の備蓄に予算を回すほうが合理的です
補足

JGKAは2025年10月7日〜11月7日にSNSを活用した「防災鍋キャンペーン」を実施しています。10月7日という日付は、こんろの買い替え目安10年とボンベの使用期限7年に由来します。日常使用のきっかけとして覚えておくと便利です。

一次情報の確認先

発行元内容公表年
農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド(7)」1人1週間 約6本、ボンベ約7年・こんろ約10年2025
岩谷産業「カセットボンベの備蓄目安」250g缶・2,800kcal/hでの実測試算表2025
東京ガス都市生活研究所4人家族1週間 1,139.6g=約4.6本2022
日本ガス石油機器工業会(JGKA)1人1週間6本弱、冬は1.5倍、40℃以下保管2025
NITEこんろ事故91件(2014〜2023年度)、ボンベ等204件(2020〜2024年)2024・2025
東京都 生活文化スポーツ局都内2,000人調査。大型調理器具使用43.0%、ヒヤリ19.4%2024
総務省消防庁消防法第9条の3:液化石油ガス300kg以上で届出2024
東京消防庁2台並べ+鉄板による爆発で15名負傷の事例2025
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よくある質問

最終確認日:2026年9月3日

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