水のう作り方|必要個数と設置後の生活まで実践手順
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水のう作り方|必要個数と設置後の生活まで実践手順

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まな先生解説
こころ質問
すい要点整理

水のうの作り方|基本の3ステップと失敗しない注水順序

基本手順(玄関前に並べる用)

  1. 設置したい場所に、空の袋を先に置く:これが最大のコツです。水を入れてから運ぶ設計にすると、40L袋の半分=約20kg(葛飾区)を人力で移動させることになります。
  2. 袋を二重にする:40〜45L程度の厚手ゴミ袋を2枚重ねます。薄手(0.015mm程度)の袋は角が立った床材や石で破れやすいため、指定ごみ袋など厚手のものを選びます。
  3. その場で水を入れる:ホース、バケツ、浴槽の残り湯、2Lペットボトルなど、水のほうを小分けで運びます。量は袋の3分の1〜半分(取手市)。
  4. 空気を抜く:内側の袋の口を絞りながら空気を押し出します。空気が残ると水のうが浮き、隙間から水が回り込みます。
  5. 内袋・外袋の順に固く結ぶ:それぞれ根元で固結び。ひねってから結ぶと緩みにくくなります。
  6. 隙間なく並べる:壁と袋、袋と袋を押し付けながら密着させます。水は最も低い隙間から入ります。

破れたときのリカバリ手順

  • 注水中に破れた:すぐ注水を止め、破れた袋は場所から外さずその場で水を出し切ってから引き抜きます。持ち上げようとすると裂けが広がります。
  • 設置後に漏れ始めた:上から新しい二重袋を作って重ね、漏れている袋は最後に処理します。列を崩さないことを優先します。
  • 予備の枚数:必要個数×2枚(二重分)に加え、破れ用の予備を最低6枚用意しておくと現場で止まりません。

うちに水のうは何個必要?4問で分かる判定チャート

うちに水のうは何個必要?4問で分かる判定チャート

Q1〜Q4 判定チャート

回答次に進む先
戸建てQ2へ
マンション3階以下Q2へ(防壁は共用部ルールの確認が必要)
マンション4階以上レベルA固定(防壁不要・逆流用のみ/後述の注記へ)
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回答判定
はい(低い/半地下がある)リスクを1段階引き上げてQ3へ
いいえ(道路より高い)そのままQ3へ
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回答判定
区域内区域内として扱う
区域外だが、次のいずれかに該当:<br>・周囲より低い土地にある<br>・アンダーパスや暗渠が200m以内にある<br>・過去に前面道路の冠水を見たことがある区域内扱いに引き上げる
区域外+上記いずれにも該当しない区域外として扱う(ただしレベルAは実施)
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出力:必要個数の式と4レベル

必要個数 = 逆流用(排水口の数 × 1個)+ 防壁用(開口部の幅m ÷ 0.5m × 段数)

レベル該当する家必要個数の目安やること
Aマンション4階以上/区域外かつ道路より高い逆流用のみ 2〜6個トイレ・浴室・洗濯機の排水口だけ塞ぐ
B区域内・戸建て・浸水深10cm想定逆流用+玄関1段 = 約6〜10個玄関前に1段、屋内は全排水口
C区域内・戸建て・浸水深20cm想定/半地下あり玄関2段+勝手口 = 約12〜20個段ボール併用の防水壁に切り替え
D想定浸水深0.5m以上/総重量300kg超水のうでは不足家財の高所移動と早期避難を優先し、止水板助成を検討
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マンション4階以上でも「逆流用だけ」は必要

注意

レベルDと判定された場合、水のうづくりに時間を使うほど避難が遅れます。作業を止める判断も対策のひとつです。地域の状況や住宅構造によって効果は大きく変わるため、迷ったら自治体の防災担当窓口にご相談ください。

水のうは何リットルのゴミ袋?重量早見表と「持ち上げない」注水設計

袋容量×充填率 早見表(水1L≒1kg)

袋容量1/31/22/3安全に扱える人の目安
30L10L/10kg15L/15kg20L/20kg1/3なら女性・高齢者も可
40L13.3L/13.3kg20L/20kg(葛飾区の公表値と一致)26.7L/26.7kg1/2は成人男性向け
45L15L/15kg22.5L/22.5kg30L/30kg1/2以上は2人作業
70L23.3L/23.3kg35L/35kg46.7L/46.7kg単独運搬は不可
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運搬ゼロ設計:往復回数を計算してみる

  • 運ぶ設計:200kg ÷ 1人が運べる20kg = 往復10回。濡れた床での重量物運搬を10往復することになります。
  • 運ばない設計:設置場所に空袋10枚を並べてから注水 = 往復0回。運ぶのは水だけです。

注水手段別の所要目安

注水手段1回あたり20kg(1個分)に必要な回数向いている場面
浴槽の残り湯を2Lペットボトルで運ぶ2L10往復高齢者・断水後
バケツ(7L)7L約3杯屋内から屋外へ
洗面所・浴室のシャワーホースを直接引く連続ホースが届けば最速屋内の排水口用
屋外散水栓にホース接続連続最速玄関前の防壁用
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断水・停電を見込んだ貯水計算

トイレの水のうの作り方と、大雨のトイレ逆流対策

調布市が示す手順

5リットル程度のゴミ袋を2枚重ねにし、持ち運べる程度の水を半分くらい入れ、空気を抜いて口を縛って便器内にゆっくり入れる。床より低い位置の排水口を塞ぐ。使用後の袋はハサミで穴を開けて排水してから廃棄し、トイレに流さない。 — 調布市「大雨時にトイレが流れづらい場合の逆流防止法」(2024)

  1. 5L程度のゴミ袋を2枚重ねる
  2. 水を半分ほど入れる(約2.5kg)
  3. 空気を抜いて口を固く結ぶ
  4. 便器の排水口を塞ぐようにゆっくり沈める

浴室・洗面・洗濯機の排水口

「ゴポゴポ音」は逆流の前兆

【最重要】水のうを置いた後の生活|トイレ・風呂が使えない期間をどう凌ぐか

携帯トイレは何回分いるか

世帯1日分3日分備考
一人暮らし5回分15回分最低ライン
夫婦2人10回分30回分
4人家族20回分60回分子どもは回数が多め
高齢の親(夜間頻尿あり)8回分24回分夜間分を別に枕元へ
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「夜中に親が流してしまう」を防ぐ

  • 貼り紙をする:「流さないでください(水のう設置中)」とA4で印字し、レバーと便座の両方に貼ります。夜中に半分寝ている状態でも目に入る位置が要点です。
  • 口頭で全員に伝える:設置直後に家族全員へ伝え、高齢の親には電話で復唱してもらいます。
  • 携帯トイレを便座の上に置いておく:蓋を開けた瞬間に「使えない」と分かる状態にします。
  • 来客・介護ヘルパーにも伝える:訪問介護や親族が来る家庭では、玄関にも掲示します。

マンション低層階は「自分が使わなくても逆流する」

生活用水の確保

注意

排泄を我慢することは健康リスクにつながります。特に高齢者・持病のある方・妊娠中の方は無理をせず、体調に異変を感じた場合は医療機関にご相談ください。携帯トイレの備蓄は、水のうとセットで考えてください。

家庭でできる浸水対策|段ボール防水壁と土のうとの使い分け

取手市の「水のう入り防水壁」

ペットボトル24本入りの空き箱3箱に対し、40L指定ごみ袋を6枚(段ボール数の2倍)使用。袋に水を3分の1〜半分入れて二重にし、箱に詰めてガムテープで封をし、ブルーシート(1.7m×2.6m)で包む。水のうは土のうより比重が小さいため、浸入する水の高さに応じて2段〜3段積みで使う。完全に防ぐものではない。 — 取手市「身近なもので簡単にできる『水のう入り防水壁』の作りかた」(2025年9月29日更新)

水のうと土のうの違い

項目水のう土のう
材料ゴミ袋+水道水(自宅にある)土のう袋+砂(調達が必要)
入手即時(断水前に限る)土のうステーション等へ取りに行く
1個の重量40L半分で約20kg/完成品は約10〜15kg約25kg
比重小さい(水と同じ約1.0)大きい(締まった砂)
安定性丸く転がりやすい/単体では積みにくい形が崩れて隙間を埋め、積み重ねやすい
高さ段ボール併用で2〜3段(取手市)複数段の積み上げが可能
事前準備直前でよい(ただし断水前)平時に確保しておく必要あり
事後処理水を抜けば軽い重く、回収ルールの確認が必要
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平時に揃えておく買い物リスト

品目目安選び方の注意
厚手ゴミ袋40〜45L必要個数×2+予備6枚薄手(0.015mm程度)は破れやすい。指定ごみ袋など厚手を選ぶ
小さいゴミ袋5L排水口の数×2+予備トイレ・洗面用
土のう袋積む段数分ホームセンター・ネット通販で入手可
ブルーシート1.7m×2.6m(取手市の想定)開口部の幅に合わせる
ガムテープ・養生テープ1巻以上布テープのほうが水に強い
ペットボトル24本入りの空き箱3箱(防水壁1セット分)通販の段ボールで代用可
携帯トイレ人数×5回×3日分凝固剤・防臭袋付き
ゴム手袋・ゴーグル・長靴作業人数分撤去・消毒時に必須
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台風接近タイムライン×家族形態別 チェックリスト

時点①戸建て・家族同居②賃貸マンション低層階・一人暮らし③離れて暮らす高齢親宅(電話で指示)
-72h<br>資材確認□ 判定チャートでレベルを確定<br>□ 開口部の幅を測る<br>□ 厚手ゴミ袋・土のう袋の在庫確認<br>□ 携帯トイレの残数確認□ 排水口の数を数える<br>□ 5L袋・20L袋の在庫確認<br>□ 共用部の使用可否を管理会社に確認□ 電話で袋の在庫確認(担当:____)<br>□ 20kg作業は不可と方針共有<br>□ 携帯トイレの場所を確認
-24h<br>配置・貯水空袋を設置場所へ先に配置<br>□ 浴槽に水を張る(約200L)<br>□ 飲料水1人3L×3日分を確認<br>□ 車を高台へ移動□ 空袋を各排水口の脇に置く<br>□ 浴槽に水を張る<br>□ 避難先と経路を確認□ 空袋を置く場所を電話で指示(担当:____)<br>□ 2Lペットボトルに水を貯めてもらう<br>□ 浴槽貯水を依頼
-6h<br>注水・封□ その場で注水し口を結ぶ<br>□ 玄関・掃き出し窓に隙間なく配置<br>□ トイレに「流さないで」の貼り紙<br>□ 家族全員に口頭で周知□ 排水口に設置(トイレ5L・浴室20L)<br>□ 貼り紙<br>□ 共用廊下・避難経路をふさがないか確認2Lペットボトルで注水(20kg作業は禁止)<br>□ トイレ・浴室の排水口のみに限定<br>□ 貼り紙を貼ったか電話確認(担当:____)
-3h<br>異変チェック□ 排水音の異変(ゴポゴポ音=逆流の前兆)<br>□ 側溝・雨どいの詰まり確認<br>□ スマホ・バッテリー充電□ 排水音の確認<br>□ 玄関の外の水位を屋内から目視□ 電話で音の有無を聞く(担当:____)<br>□ 避難の要否を一緒に判断
浸水中屋外作業はしない<br>□ 地下・半地下に入らない<br>□ 避難情報に従い立ち退き判断□ 廊下・階段の状況を屋内から確認<br>□ 単独での屋外移動はしない□ 定時連絡を決めて安否確認(担当:____)<br>□ 避難支援者に連絡
水が引いた後<br>撤去・消毒□ 道路冠水が引くまで排水口の水のうは外さない<br>□ 袋にハサミで穴→浸水した床面へ排水<br>□ 水切り後に自治体区分で廃棄(トイレに流さない)<br>□ 汚水接触部は洗浄後に消毒<br>□ 片付け前に写真撮影□ 上階の排水が続く前提で遅めに撤去<br>□ 同上の手順で排水・廃棄<br>□ 管理会社へ被害報告撤去作業は代行する(担当:____)<br>□ 高齢者に汚水作業をさせない<br>□ 片付けの人手を手配
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注意

気象庁は令和8年5月下旬から「気象防災速報(線状降水帯直前予測)」の運用を開始し、発生の2〜3時間前を目標に危険地域を示すようになりました(気象庁報道発表・令和8年3月10日)。半日前予測・発生情報と合わせた3段階の情報を、作業の打ち切り判断に使ってください。避難情報が出たら作業を中断し、避難を優先します。

撤去・消毒・廃棄の手順|汚水に触れた水のうをどう外すか

撤去の手順

  1. 周囲の水が引くまで待つ:排水口の水のうは、道路の冠水が引くまで外さないでください。下水管内の水位が下がる前に外すと、そこから逆流します。マンション低層階は上階の排水も続くため、さらに遅めに設定します。
  2. 防護具を着てから触る:長袖・長ズボン・ゴム手袋・ゴーグル・長靴を着用します。日本環境感染学会「一般家屋における洪水・浸水など水害時の衛生対策と消毒方法(暫定版ガイダンス)」(2016)でも、防護具の着用が示されています。
  3. 持ち上げずにその場で穴を開ける:20kgを運ぶより、ハサミやカッターでその場で穴を開けて排水するほうが安全です。
  4. 排水先を選ぶ:汚水に触れた水は、屋外の側溝ではなく、すでに浸水した床面や排水口へ流します。きれいな場所へ広げないのが原則です。
  5. 袋を水切りしてから廃棄:多くの自治体でポリ袋は可燃ごみですが、汚泥が付着した場合や災害後は特別な回収ルールが出ることがあります。自治体の案内を必ず確認してください。
  6. 片付け前に写真を撮る:浸水の高さが分かる写真は、罹災証明や保険請求の資料になります。

消毒の考え方

注意

汚水には下水由来の細菌などが含まれる可能性があります。素手で触らない、傷口に触れさせない、作業後は手洗いを徹底してください。皮膚の異常や発熱など体調に異変を感じた場合は、医療機関にご相談ください。作業中の熱中症にもご注意ください。

やってはいけないNG対応

安全に関わるNG

  • 浸水後に屋外で作業する:水深わずか数十cmでも歩行は困難になり、側溝やマンホールの位置が分からなくなります。冠水した道路での作業・移動は避けてください。
  • 地下・半地下で作業を続ける:地下空間は短時間で水没し、水圧でドアが開かなくなることがあります。異変を感じたら即座に地上へ。
  • 一人で20kgを無理に運ぶ:濡れた床での重量物運搬は転倒・腰痛のリスクが高まります。空袋を置いてから注水する設計に切り替えてください。
  • 避難情報が出ても作業を続ける:避難を促す情報が出たら、水のうづくりは打ち切ってください。

効果を損なうNG

  • 薄手のゴミ袋1枚で作る:破れて水が漏れ、床が濡れるだけの結果になります。必ず二重にします。
  • 空気を抜かずに結ぶ:水のうが浮き上がり、隙間から水が回り込みます。
  • 水を入れてから運ぼうとする:20kgは持ち上げた時点で移動が困難です。設置場所で注水してください。
  • ごみ袋のまま2段以上積む:形が安定せず崩れます。積むなら土のう袋か段ボールと併用します。
  • 隙間を空けて並べる:水は最も低い隙間から入ります。壁と袋、袋と袋を密着させてください。
  • トイレ用に40L袋を使う:便器から水が溢れます。トイレは5L程度です。

生活・事後処理のNG

  • 貼り紙をせずに便器へ入れる:家族が流してしまい、汚水が溢れます。
  • 携帯トイレを用意せずに排水口を塞ぐ:数時間でトイレが必要になります。
  • 使用後の袋をトイレや下水に流す:調布市も明記している禁止事項です。詰まりの原因になります。
  • 汚水を素手で扱う/洗わずに消毒する:防護具を着け、洗浄してから消毒してください。
  • 助成金の交付決定前に工事を発注する:大田区は交付決定前の着工を対象外としています。
注意

ここに挙げた項目は一般的な注意点です。実際の判断は、お住まいの地域の地形、住宅の構造、その時の気象状況によって変わります。迷ったら、水のうより避難を優先してください。

来年に向けて:水のうから止水板へ

よくある質問

水のうはゴミ袋の何リットルを使えばいいですか?

トイレの水のうの作り方を教えてください。

水のうと土のうの違いは何ですか?

大雨でトイレが逆流しそうなとき、どう対策すればいいですか?

ハザードマップの区域外なら、家庭でできる浸水対策は不要ですか?

水のうは台風の何時間前に作ればいいですか?

水のうを設置した後、トイレはどうすればいいですか?

まとめ

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